BLACK×HEAVEN
「後悔したか?」



最初の時と同じで、姿は見えへんかったけど、声だけが頭に響いてきた。



耳で聞いてるのとは全く違う感覚。



エンマは…



あたしの名前だけじゃなくて、心ん中までわかるんかなぁ…



「うん…」


「でももうお前は生き返れねぇ。だったらせめて、天国に行きてぇよな?」


「あたしは…天国に行ける?」


「お前の頑張り次第だ」



エンマの声は優しかった。



優しい閻魔様か…



世の中の絵本を全部書き直した方がいいんかもしれへんな。



「がんばる」



頭にふわっとした感触があった。



それがエンマの手やって事がなんとなくわかった。



アイツ…



いいヤツやん。
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