生きる
舞台を終えると、美子はすぐに楽屋に帰った。
本業は踊り子ではなく、遊女であるのだ。
ここから電車で移動し、三つ目の駅で降りる。
そこから徒歩十分ぐらいで、三階建てのビルに着く。
そこの二階と三階が、遊女としての仕事場であった。
化粧を簡単に落とし、荷物をバッグにまとめ、楽屋から出ていった。


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