がんばれ!ノザワくん
「やっと終わりました~」

昼休み返上でシュレッダーと格闘していたよねちゃんが、自分の席に戻ってきた。

「お、よねちゃん、ご苦労様」

「ホントに疲れましたよ。お昼を外に食べに行ってた人に、『まだやってたの?』って言われちゃいましたからね」

よねちゃんは、お弁当を食べるから、と、手を洗いに行った。

「あ」

その後姿を見たはとりんが、声を上げる。

「ひょっとして、さっき処分してもらった中に、このパソコンのセットアップCDがあったかも…」

それを聞いたノザワくん、

「ええっ!?それ、やばくないですか!?」

と、オーバーリアクション。

その叫び声が、よねちゃんにも届いたらしく、

「何の話ですか?」

と、ノザワくんに聞いた。

「いや、ハットリさんが、このパソコンのセットアップCDも処分したかもって…」

「ええっ!?」

よねちゃんも、一歩下がって驚く。

「壊れたら、どうするんですか!?」

戸惑うよねちゃんに、

「そしたら、課長の権限をよねちゃんのパソコンにつけて、俺は仕事しないから」

と答えたノザワくん。

「丁重にお断りさせていただきますっ」

よねちゃんは、

「ノザワ課長も、ハットリさんも、パソコン壊れるようなことはしないでくださいねっ」

と言って、お弁当を食べ始めた。
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