がんばれ!ノザワくん
午後3時を回った頃。

おやつタイムで、おタキさんが買ってきたシュークリームをほおばっていたセトウチさんのところに、よねちゃんが来た。

「終わりましたよ~」

セトウチさんは、思わず、クリームを噴き出しそうになっていた。

「ええっ、ホントに、できたの!?」

「慣れてきたので、ちょっと速くなりました~」

「…いや、速いったって、元が…うぐぐ」

それを見ていたおタキさんが、

「セトウチちゃん、そんなに急いで食べなくてもいいんだよ~」

と、微妙に違うフォローをしていた。

「あ、よねちゃんもよかったらどうぞ」

「え?いいんですか?」

「ちょっと多めに買ってきたんだ。うちの仕事も手伝ってもらってるから、どうぞどうぞ」

「じゃ、お言葉に甘えて、いただきます」

よねちゃんは、おタキさんからシュークリームを受け取ると、ものすご~くおいしそうにほおばっていた。

「久しぶりに、シュークリーム食べましたよ~」

甘い物が好きなんだろうな、よねちゃん。

おタキさんにお礼を言い、自分の席に戻ろうとしたよねちゃんに、

「参考までに、時間、どのくらいかかったの?」

と聞いたセトウチさん。

「時間ですか?…う~ん、自分の仕事もしながらなので、2時間くらいですかね」

よねちゃんは、さらっと答えてた。
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