先輩彼氏
第5章

別れ

幸せは長くは続かなかった。

「遥〜ちょっといいか??」

ある日の放課後、和に呼び出された。

「どうしたの??」

「明日、放課後予定あけといて!!送っていくから」

「わかった!!」

この時、少し嫌な予感がしていたのを私は気付かない振りをしていた。




次の日の放課後、和の車のとこで和を待っていた。

「わりぃ待たせたな」

「ううん。大丈夫だよ」

「乗って」

「うん」

車を発車させた。

「あのさ、遥・・・」

「ん??」

「別れよ・・・」

「えっ!?今なんて??」

「別れよう」

「なんで!?私、和に嫌われるようなことしたかな??」

「ううん。してないよ。他に好きな人ができただけ・・・ごめんな」

「酷いよそんなの」

涙が溢れ出てくる。

和の方をみると、和の目からも涙が溢れ出していた。

「ごめんな。遥・・・幸せにしてやれなくって・・・ほんとにごめん」

「・・・」

言葉が何も出てこない。

「着いたよ。遥、これ・・・どうしても辛い時に読んで」

「わかった。ありがとう」

車から降りて、家に入った。

「おかえり」

「ただいま・・・」

「どうしたの!?元気がないけど」

「和と別れちゃった」

「そう・・・まぁ運命の相手が和くんならまた巡り会えるわよ」

「うん・・・今日はご飯いらないや、おやすみなさい」

「おやすみ」

階段を駆け上がり、自分の部屋に入ってベッドの上で一晩中泣いた。
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