Melody Honey
「桐生、私…」

言わない代わりに、自分の気持ちを桐生に言うことにした。

言わなかったら、ずっとこのままになってしまう。

「知ってるよ」

桐生がそう言ったのと同時に、私を抱きしめてきた。

「えっ…?」

聞き返した私に、
「俺のことが好きなんだろ?」

耳元でささやかれるテナーボイスに、私の心臓がドキッと鳴った。

久しぶりに、桐生の声を聞いた。

「何で知ってるの?」

私は桐生に聞いた。
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