Melody Honey
「――し、仕事が…」

そう言った私に、
「そんなもん、休めばいいだろ」

詩音が言った。

休めばいいって、めちゃくちゃ過ぎます。

「じゃあ、連絡くらいさせてよ」

そう言った私に、
「ったく、仕方がねーな」

呆れたように詩音はそう言うと、腕を離した。

「ちょっと待ってろ」

そう言って詩音がベッドから出た。

うわっ、腰が細い…。

「そんなにも物欲しそうな目で見るなよ」

詩音に言われ、私はハッと我に返った。

「見てないもん!」

そう言い返した後、顔を隠すようにうつ伏せになった。

ククッとこらえたような笑い声が聞こえたかと思ったら、ドアの開く音がした。

バタンとドアが閉まった瞬間、うつ伏せの顔をあげた。
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