Melody Honey
「俺好みの躰に仕込みあげてやる」

そう言った桐生に、私の心臓がドクン…と奇妙な音を立てた。

「俺にしか反応しない躰を、作ってやるよ」

「――や…」

「ヤダとは言わせねーよ」

「――痛ッ…」

桐生の指が私のあごをつかんできた。

女の私ではかなわないくらいの強い力だった。

「しっかりと、その役目を果たしてもらおうか?」

桐生に言われて、
「――んっ…」

契約成立と言うように、唇をふさがれた。

拒めないほどの強い力に、酔わされてしまう。

唇が離れた時、
「じゃ、頑張ってもらおうか?」

ニヤリと、桐生が笑いながら言った。

彼の笑みは、まるで悪魔のようだった。
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