恋する星曜日~Pure Love Story~
「……マスターもあたしくらいの年の頃には、悩みあった?」



あたしの質問に、マスターはクスリと笑って、うなずいた。



「そりゃ、もちろん、山ほどあったよ。

勉強、部活、恋愛、友達。

今となっては本当に些細に思えることでも、当時は真剣に悩んでたなぁ。

だけどね、どんなに辛いことも、過ぎ去った今となっては、どれも大切な想い出のひとつになってるよ」



「辛かったことも、大切な想い出になるの?」



「あぁ。青春真っ只中にいる君には、まだ分からないかもしれないけどね。

大人になったら、僕の言ってる意味がきっと分かるようになるよ」



あたしは、窓の外に目を向けた。


今日のこんな辛い出来事も、いつか大切な想い出の一つになるの?


……とても、そうは思えないけど。


むしろ、忘れてしまいたい。


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