本庁
第4章
4
「ワゴンを運転していたのは斉藤で、助手席に南原が乗っていて、後部座席に飯田が乗っていたようです」
池袋南署の検問担当の巡査である蜂谷が山口たちに対してそう言った。
蜂谷は刑事課の刑事ではなくて交通課の警察官なので、詳しい経緯(いきさつ)は知らないらしい。
山口が池袋南署の刑事課フロアで、額からダラダラと出てくる汗をハンカチで拭いながら、ゆっくりと息をつく。
蜂谷が、
「検問に引っ掛かったワゴンは新宿ナンバーで、私が『停まりなさい』と言うと、抵抗せずに停まり、中から斉藤たちが出てきたので、刑事課のデカさんがその場で軽く聴取し、署へと身柄を移送しました。後部座席にいた飯田の取調べはまだ続いていて、私はその点は何とも言えません」
と言った。
刑事課フロア内はすでにタバコの煙が充満していて、山口や安川もいつの間にか吸い始めている。
山口は箱入りのピースを愛吸(あいきゅう)していて、安川は赤のラークを吸っていた。
「ワゴンを運転していたのは斉藤で、助手席に南原が乗っていて、後部座席に飯田が乗っていたようです」
池袋南署の検問担当の巡査である蜂谷が山口たちに対してそう言った。
蜂谷は刑事課の刑事ではなくて交通課の警察官なので、詳しい経緯(いきさつ)は知らないらしい。
山口が池袋南署の刑事課フロアで、額からダラダラと出てくる汗をハンカチで拭いながら、ゆっくりと息をつく。
蜂谷が、
「検問に引っ掛かったワゴンは新宿ナンバーで、私が『停まりなさい』と言うと、抵抗せずに停まり、中から斉藤たちが出てきたので、刑事課のデカさんがその場で軽く聴取し、署へと身柄を移送しました。後部座席にいた飯田の取調べはまだ続いていて、私はその点は何とも言えません」
と言った。
刑事課フロア内はすでにタバコの煙が充満していて、山口や安川もいつの間にか吸い始めている。
山口は箱入りのピースを愛吸(あいきゅう)していて、安川は赤のラークを吸っていた。