王様ゲーム〜俺とお嬢さんだけの甘く危ない罰ゲーム〜
「っ……」



「?……」



急に、苦しみだしたように蛍が床に膝をつく。
周りは、好奇心の塊なのか、視線だけ向けている。



「どどうかした?」



コートだから暑いの?



CDショップの中は、ヒンヤリと涼しい。でも、コートのせいで、意味ないのかもしれない。



「蛍?」



手を伸ばそうとしたら、バシっと手を払われる。



最悪!せっかくあたしが……



「だ大丈夫なの?」



「っ……さ……りっ、」



さゆり?



さゆりって誰?



「ちっ……お嬢さんどいて!」



先生が駆けつけて来る。
しかも……



「ふぇん……」



先生蛍なんかを、お姫様抱っこしてる。


「せん……せいが」



ホモになってしまったよ。



って、そんなはずないし!



「先生、蛍って」



「今は後!お嬢さんは、俺に付いてきて」



先生はそう言ってCDショップを後にした。あたしも後に付いていく。



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