王様ゲーム〜俺とお嬢さんだけの甘く危ない罰ゲーム〜
「蛍、今度は花火か?」



「渚遠好きだろ?」



先生と、あたしはあの日以来、普通に過ごしている。



先生は、気まずそうな表情をするけど、それは一瞬だけだ。あたしに気付くと、ムリヤリな笑顔を浮かべる。



「先生好きなんだ?」


今は、いつもの放課後。だけど、先生とあたしと蛍以外保健室には居ない。



風華先生は、桐原先生に追いかけられなくなってから、気分が良さそうだ。



「花火かい?それともお嬢さんをかい?」



こうやってからかうのも忘れない。先生は……



「花火だよ!」



「クス、素直なのは良いことだけど、そうやって素直ばかりだと痛い目にあうかもね」



「ムッ……」



素直じゃないし。素直に反応するあたしが悪いのかも知れないけど……



< 98 / 211 >

この作品をシェア

pagetop