僕の白雪姫


「お前…最低だな…」






龍が俺を冷たくて怒りに満ちた目付きで睨んできた。





「前から俺はこんな性格だからしょうがないだろ?」





無理に笑って
後ろにいた朱李を抱き締める。






「れん…じ…」






震えた声で
俺の名前を呼んだ朱李。
そんな朱李のことを強く抱き締めて頭を撫でる。






「俺は朱李が好きだよ…」





「連時…あたしも連時のことが大好きだよ…」






朱李も俺の背中に手を回し弱い力でギュッと抱き締めてくれた。






ごめんな…。
ごめんな朱李。






俺はまた…
朱李に嘘をついた…。
絶対に
ついてはいけない嘘を…。





いつかまた
朱李を傷つけるかもしれない…。
だけど…
俺が姫を好きじゃなくなることで姫が安全で幸せになれるんだったら…






俺はなんだってする。






誰を傷つけようが
姫が笑っていられるんなら
それでいい。
この前の屋上で見た
あんな悲しそうな表情を
二度とさせないために…。







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