ほどよい愛
『とにかく、仁科さんにはちゃんと話してね』

「了解。…結衣?」

『ん?何?』

「…いや…。結婚して…ちゃんと幸せになれよ」

『わかってるから。ちゃんと幸せになって相模くんも結婚したくなるように見せつけるから。
あ、なんなら私の結婚式の年末までまだ時間あるから先にそっちが結婚してくれてもいいから』

ふふ。と笑うと結衣はそのまま電話を切った。

俺も、少しの切なさと優しさを感じて携帯を閉じた。

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