元カレ教師


「み、みやびちゃん!?」


「ご免、妃奈、ちゃん。
本、当に…ご免、ね?」


それだけ言うと、みやびちゃんはワーって泣き出した。


何も言わずひたすら涙を流し続けた。


あたしはそんなみやびちゃんを、見ている事しか出来なかった。


心苦しかった。


友達になのに、何もしてあげられない。


だからあたしは考えた。


あたしがみやびちゃんにしてあげられる事。


考えたあたしは、みやびちゃんを腕で引き寄せた。


今のあたしに出来る事は、みやびちゃんの傍にいてあげられる事だと思った。


悔しいけど、それ以外の事は、あたしにはしてあげられなかった。


< 114 / 513 >

この作品をシェア

pagetop