元カレ教師


それからあたし達は、先程までの事とは何の関係もない世間話に花を咲かせた。


山野さんの部活の事とか、勉強の事とか、将来の事とか、


あたしは無意識の内に北条先生という話題から離れようとしていたのかもしれない。


それに気付いたのは、山野さんが彼の事を話の種に持ち込んだ時だ。


「滝沢さんってさ、やっぱり北条先生のことまだ好きなの?」


「ううん。」


違う。


あたしの頭に大きく書かれた。


「どうして?」


「その、滝沢さんが泣き始めたのって、北条先生が、もう滝沢さんとは先生と生徒だからって話した時だったから。」


そうだったんだ…


新たな発見である。


だが同時に、あの時に感じた感情を思い出した。


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