元カレ教師


それから妙に静かになった教室で、あたし達は静かにしていた。


ほとんど話し声がしない教室を照らす蛍光灯はチカチカとしていた。


あたしは静けさと蛍光灯に自分が苛立っているのを感じた。


分かってる。


一番黙ってるのはあたし。


阿紗子とみやびちゃんはあたしに気を使ってくれてる。


申し訳ないと思った。


だが、あたしはどうする事も出来ない関心事を抱えたままで他の事をする事は出来なかった。


友人の応援を素直に受け止める事も出来ず


だからといって諦め切れていない自分の行きたい方向はもはや霧で隠れていた。


あたしは首を回した。


凝っているわけではない。


ただ回した。


それからあたしは目を閉じた。


自分が今考えている事を沈める為に。





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