先輩★内緒の片思い
《デート行こうって言うのいつも私からばっかりだったし、
電話もメールもいつも私からばっかりだったし、
セックスのあとだってすぐシャワー浴びたり、
海でもちっとも遊んでくれなかったし。
だからなんだからね!》


「はあ?」


《彼はいつだって映画とか食事とか行こうって誘ってくれて、いっぱいメールだってくれたし、いつだって私が一番で、いつも私のことだけ考えてくれて……》


「それで?」




あほらしい。


心底あほらしい。


俺は急速に気持ちが冷めていくのを感じた。




《だから、だから修一が悪いんだから!》


「だから、どうするんだ?」


《だから、あんたなんか嫌いよ!》


「わかった。
じゃあな。
これで終わりだ」




通話は向こうから切れた。


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