先輩と私
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授業終了を知らせるチャイムが鳴る。委員長が号令をかけて、授業終了。
授業中寝てる人も、授業終了時には起きてる。あれって不思議。いつの間に起きちゃうんだろ?今度、聞いてみよう。


授業が終わって、昼食休み。でも、30分だけ。もう少し伸ばしてくれないかなあ。


教室で友達の席に移動する人や食堂に走る人。

そんな人たちを後目に、私は階段を上る。目指すは4階。
教室が2階の私にはちょっと大変。

途中で食堂に向かう人と何度かぶつかった。まあ、逆走状態だもんね。


4階に着いた時、お昼の音楽が鳴りだした。
最近流行っている曲だ。けっこう好き。

3年の教室の前に立つ。小さく深呼吸する。そして、ドアを小さく開ける。先輩方はこちらを振り向かない。それでも、入るのには少し躊躇してしまう。


教室の窓側の後ろの方の席にできる限り足音をたてずに向かう。そこには、いつもの3人組が座っている。1人が私に気付いて、手を挙げる。もう1人もこっちを見る。私は会釈した。

私は窓側の一番後ろの席に座って机に突っ伏している人の側に立つ。そして、肩をトントンと叩く。
少し眠そうな顔がこっちを見る。

「先輩。お弁当です。朝、渡すの忘れてました」

「おーー」


先輩は気だるそうにお弁当を受け取る。


「じゃあ、また放課後にお弁当箱受け取りますね」


それだけ言うと私は教室を出た。


ほんとは、もうちょっと一緒に居たいなって思う。
でも、学年違うし、一緒に昼食とるのは恥ずかしい。きっと、昼食が喉を通らない。
それにクラスの友達と一緒に昼食とるのは好き。
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