再生
『―夏実?』
『―仁志も、幸せになってね』
『―ああ』
電話が切れた。
涙がとめどなく流れ、しばらく動くことが出来なかった。
―その夜、
『今日の診断は、何だって?』
『順調よ。もう少しで男の子か女の子の区別も分かるみたい。それと運動したほうが良いみたい』
『―そうか』
何か様子がおかしい。
話を聞いていても上の空だった。
『今日の12時半過ぎくらいから、何してた?』
『12時半?確か検診が終わって、実家に移動してたかな』