詩集『短い言葉でつづる』
短編
『男の子の七夕』



織り姫と彦星が年に1度会える日に
僕は笹に取り付けていた自分の短冊を取り外した


1度フラれてしまった
大好きだったあの子に
もう1度告白するために


『あの子の恋人に』


こんかちっぽけな願いなんて
自分で叶えた方がカッコイイって思ったから


僕は取り外した短冊を持って駆け出した


あの子に告白するために


だから
織り姫と彦星は空から僕を見ててくれ


そして
決めてくれ
僕の願いを叶えるかどうかを…




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