魔王様とメイド様
まったく・・・・
迷惑な方が多くてこまりますわ。
魔王様がお亡くなりになることがあれば この世は魔物で溢れかえるというのに・・・・・・。
何も知らない方々は、魔王様は自己中なだけだと思っていらっしゃる!!

まぁ完全に否定はできないですが・・・・・・。


そんな事をいっているうちに、魔王様なお部屋におつきしました。

ノックをしようと手を伸ばすと、する前にドアが開きました。
気配でおわかりになったのでしょうか?


あら?
魔王様は、ずいぶんとご機嫌が優れないご様子です。

憮然とした面持ちでこちらを見ていらっしゃいます。

ガン見でございます・・・・。

やはり腐っても勇者=敵を城内に入れてはいけなかったのでしょうか?

悩んでおりましたら、ななめ上から威圧感たっぷりな美声が聞こえました。

「手。」

「はい?」

「手。」

手?なんなのでしょうか?あら。
勇者様と手をつないだままでしたわね・・・・。
別に勇者様側に寝返ったわけではございませんよ?

いまだに不機嫌な視線に耐え兼ねて私は勇者様から手を離そうといたしました。
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