魔王様とメイド様
朝の(昼過ぎ)爽やかな光さえ陰るようなダークな部屋、それが魔王様のお部屋です。

私の1日で最初のお仕事は魔王様を起こすこと。
それまではガッツリ睡眠とらせていただいております。

食事の準備や掃除などは他のメイドがするので心配ご無用でございます。
私一応『魔王様付』メイドですので偉いんです。



さて、ダークな部屋の真ん中にある巨大なベッド。
熟睡なさっている魔王様。

飛び蹴りする私。


けして暴力ではございません。魔王様に仕えてきた長い時間で編み出した起こす為の方法なのです。

・・・・・魔王様は魔王なので飛び蹴り位ではケガはなさりません。



「おはようございます魔王様。」
私の蹴りと挨拶に反応して気だるそうに顔を上げる魔王様・・・・・・。
メイドの欲目を覗きましても、かなりお美しいお顔をしていらっしゃいます。

寝乱れた艶やかな長い黒髪に、微睡んだ獣のような黄金の瞳。
匂いたつような色気を垂れ流してお目覚めになりました。

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