光のうみ
吐く
男の子に帽子をかぶらせ、
電車に乗る。

できたら東京から、より遠くへ。

誰も知り合いのいない街へ。

東京駅に着いたら、
あみだでもして決めよう。

いきあたりばったりが、
私には似合うような気がする。

誰に聞かれる訳でも無いのに、
言い訳を考えている。

頭を掻いた私をみて、
男の子が笑った。

「ご飯たべよっか?
何たべたい?」

私の問いかけに、男の子は
「チーズバーガァ」
と答えた。

そして、電車をおりた
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