悪魔の妹と天使の彼女

豹変

ジリリリリリリ。
俺は目覚ましの音で起きた。
時計を見るとまだ7時過ぎだった。
「まだこんな時間かよ・・・」
そう思ったが一回、目が覚めたら寝れないので布団から出て一階に降りる事にした。
下の階に降りると良い匂いがして来た。
「ん?何だ?」
とキッチンを覗いてみるとサリリが料理をしていた。
「サリリ、お早う。まだ7時だから寝てて良いのに。」
「いえ、目が覚めてしまって。それで3人分のご飯を作っていたんですよ。和也さんは寝てて良いですよ?ご飯が出来次第起こしに行きますので。」
「いや、俺ももう目が覚めたから寝れないんだ。」
と言い、椅子に座ってテレビを見てるとサリリがコーヒーを入れてくれた。
「どうぞ?」
「ありがとう。」
サリリはまたキッチンへ戻ってご飯の支度をしていた。
そうしていると、ミエルも起きてきた。
「お早う、お兄ちゃん。」
「お早う、ミエル。」
ミエルは俺の横に座った。
そんなミエルにサリリは紅茶を渡した。
「はい、ミエルちゃん。紅茶だよ。」
と言ってニコッと笑った。
ミエルは何も言わずに紅茶を飲んでいた。
「ありがとうくらい言おうよ?」
ミエルはサリリを見て小さな声で言った。
「ありがとう・・・」
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