悪魔の妹と天使の彼女
サリリは黙った。
「何でも答えるんだろう?」
「ふっ、私はサリリだと前言ったはずだけど?」
「いや、お前はサリリじゃない。サリリはもっと優しくて、友達思いで、そんな残酷な事はしないんだよ。」
「私の事を知ったように言ってくれるじゃない。」
「前に会った時はまだ一日しか経ってなかったから分かってなかったかもしれないけど今なら前よりは分かった気がする。」
「そこまで分かってるのか・・・」
「もうこれ以上サリリを汚すな!」
サリリは黙った。
「何とか言えよ。」
「私はいや、サリリはそんなに愛されているんだな。お前はサリリが好きか?」
「そりゃ、好きだよ。」
「サリリを汚して悪かったな。」
と言った瞬間、サリリはその場に倒れた。
よく見ると足にナイフが刺さっている。
「あんたの敵は私だよ?よそ見するあんたが悪いのよ。」
這いながら日菜はサリリにナイフを刺したのだ。
「もう私も手加減しない。ここで消え失せろ!」
その時とっさに勘付いた。
「日菜が消される。」
「やめろ。」
俺はサリリと日菜の間に入った。
「そこをどけ。」
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