Je t'aime?




送ってくれたおばさんにお礼を言って、私は駅の改札を走って通り抜けた。



ホームに続く階段を駆け上ると、反対方面の電車の音がうるさくて、ケータイを強く耳に押し当てた。



今度はすぐにつながった。



『…もしもーし』



「祐太?もう着いた?」



『着いてるよ、どこにいる?』



私は、はぁはぁ息を切らして、ホームのベンチに座った。



「えっとね…ちょっと事情があって遅れちゃうんだけど、いい?」



『居残りさせられた?』



「させられないっつーの。今ね、ガミくんの家で…」



そこまで言ったとき、アナウンスが私の声を掻き消した。



【一番線に電車が参ります。白線の内側まで―】



「あ、電車来た!あと20分くらいで着くと思うから、待ってて!ごめんね」



ゴーッと轟音をたててホームに電車が入ってきた。



半ば一方的に電話を切ってしまって悪いことしちゃったな、と思った。



でもとにかく今は、代官山に急ぐのみ!



電車の車内でも走りたいくらいの気持ちだったけど、さすがにやらなかった。




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