Je t'aime?




「もうこんな時間。帰らないと」



紗江子が腕時計を見て言った。



私もケータイを開いてみる。



液晶のデジタル時計は、もうすぐ5時半を示そうとしていた。



「コーヒー一杯で、ずいぶん粘ったな」



とガミくんが、カラになったグラスを、まじまじと見た。



水は一杯どころじゃないけどね、と言ってやった。


「人のこと言えないだろ。さて、俺らも帰ろうか、ウジェーヌ」



ウジェーヌが軽く頷いた。



そして、それを合図にしたように、私たちが立ち上がろうとした、



そのとき―



キレイな金髪が、



フワァッと揺れて、



そのまま床へ崩れていった。





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