ナツの誘惑
「ふーん…、篤志学校行っちゃったんだ」
「追いかける?」
「ううん、いいよ。せっかく来たんだし、二人で一緒に花火見てようよ」
「…ここで?」
「もう少し山の上の方行くとね、すごい静かでキレイに見えるとこあるんだけど…。そこ行こっか」
いきなりオレの手を握り、こっちを見上げたまま微笑むと
那都はオレを誘うように
白い肌を近づけ視線を引いた
たぶんその瞬間
オレは大きな網にかけられたように捕まったんだと思う
逃げられないほど深く
避けられないほど強く
那都という空間に閉じ込められたんだ