ピュア・ラブー‐鞄の中の天使‐ー

No.4

家に着いてからも、鞄のことが頭から離れなかった。


「それでさぁ、ひどいと思わない?」


夕飯の支度に多忙を極める母さんが、背中で返事する。


「それで、かなは、なんて言ったの?」


しばしの間を置いて答える。
< 6 / 47 >

この作品をシェア

pagetop