君色の空
叔母さんに、『あんな子なんて…』と言われたあの日から、私は上手に笑えなくなった。

心から嬉しい、楽しいと笑えた日は、あっただろうか!?

『三船は暗い』

そう言われても、明るい自分にはなれなかった。

いや、なりたくなかったのかもしれない。

私は、笑ってはいけない。楽しんではいけない。

幸せになってはいけないのだと、自分に言い聞かせていたのだから。

自分から重い鎖を体中に巻きつけて、身動きがとれないように、がんじがらめになっていた。

今、その鎖から解放されたように、私の心は晴れやかだった。



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