君色の空
君色の空
「知らなかったな。
空の色が、あんなに輝いていたなんて…」

暗かった私には、その目に映るものすべてが、どこかくすんで見えていた。

でも本当の空は、青かったんだよね?

「誰の真似もする必要ない。

渚は、渚のままでいいんだよ…。

この絵みたいにな!」

視線を落とすと、一枚の絵が笑っていた。

『たけおにイちゃん
だイスき☆』

ひらがなと、カタカナが入り混じって、ぱっと見では何と書いているのかが読めないほどの、いびつな文字。

そして、ピンクな花に囲まれたショートカットの子供の笑顔。


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