15才でママになった理由(わけ)
1 別れ

突然の別れ

お姉ちゃんが琢磨を連れて、突然家にやって来た。


琢磨と久しぶりに会えて嬉しいなんて思ってると、お姉ちゃんがとんでもない事を言う。


「私が子守りしないといけないのよ。中3で受験生なの分かってる。」


お姉ちゃんはいつも私を驚かせるのが好きだ。


「奈都の頭じゃ勉強したって、江南高校は無理でしょ。近場の旭ヶ丘に行くしかないね。」


お姉ちゃんのバカ。


お姉ちゃんが行った江南は進学校だから、私の頭では絶対無理だ。


地元の旭ヶ丘高校へ行くつもりでいるけど、その旭ヶ丘も今の成績じゃかなりヤバいと思う。


お姉ちゃんにバカにされそうだから言わない。


お姉ちゃんは20才で結婚して、6ヶ月になる琢磨と言う男の赤ちゃんがいる。


お姉ちゃんの名前は北原阿紀、私より7才年上の22才。


私は仁藤奈都、中3の15才。


姉は秋生まれで、阿紀。


私は夏に生まれたから奈都。


単純な名前の決め方をしたのは、母の仁藤瑠色40才。


恋大き女。


姉と私の父親は違う。


結婚せずに私たちを生んだ。


認知はして貰ったらしけど、姉も私も父親を知らずに育った。

だからと言って、不幸な訳ではない。













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