15才でママになった理由(わけ)
8 愛

琢哉の本心

俺は奈都ちゃんを泣かせてばかりいる。


奈都ちゃんが好きだ。


でも、一歩が踏み出せないでいた。


高校を受験しようとしている奈都ちゃんに、もうすぐ1才になる琢磨の母親になってほしいなんて、言って良いのだろうか。


別荘で奈都ちゃんも俺が好きだと確信したのに、まだ迷っていて、奈都ちゃんとの距離も縮まらないまま。


お互い普通に話し、普通の毎日を過ごしていた。


そんなある日、九州に住む叔父夫婦から連絡が来たのだ。


両親のいない、俺と妹を我が子同然に育ててくれた人たち。

叔母からの電話によると、叔父が倒れ、思うように仕事が出来なくなったと言う。


叔父は不動屋していて、妹の旦那が今はそこの社長をしている。


営業嫌いの妹の旦那が仕事を辞めてしまったので、俺に九州へ帰って来てほしいと言う内容だ。


叔母が琢磨を育てると言ってくれて。


この先どうするべきか悩み続けた。








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