15才でママになった理由(わけ)
奈都ちゃんに笑顔が戻って、安心した。


奈都ちゃんとは、今の関係のまま上手くやっていきたいと思う。


「琢磨、朝ご飯食べたらお散歩行こうか。」


琢磨が奈都ちゃんの腕の中で、ニコニコしていた。


琢磨も奈都ちゃんに抱っこされて、嬉しそうだ。


「琢磨、飲み物持って公園に行こう。お友達に会えるかもしれないね。」


楽しそうに琢磨に話す奈都ちゃん。


俺も一緒に行きたくなった。



「奈都ママ、俺も一緒に散歩行っていいかな。」



え!って驚いて、俺を見た奈都ちゃん。


「俺は土日休みなんだ。奈都ママが嫌でなかったら、一緒に散歩行きたいと思ってさ。」


あれ、奈都ちゃんの顔が赤い。


「琢磨、パパも一緒に行きたいんだって。」


奈都ちゃんに、パパと呼ばれドキってしてしまった。


何気ななく言ったパパという言葉が、いつまでも耳に残ってしまう。


何でこんなにドキドキして、苦しいのだろう。


奈都ちゃんは阿紀の妹。


俺にとっても大切な可愛い妹。


それ以上の気持ちを持ってはいけないのに。


どうして、こんなに胸が苦しいんだ。


気づきてしまいそうな気持ちを必死に押さえた。


阿紀を愛してる気持ちは変わりないはずなのに。

























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