first love
感情の意味
その日、家に帰って百合亜がのんびりしていると、携帯が鳴り出した。


名前を見ると、“拓斗くん”。



その名前が表示された途端、急に恐怖が百合亜を支配する。



あの時のおぞましい記憶が頭の中を駆け巡った。


強く抱き締められたときの痛み、触れられた傷痕、そして向けられたあの目…。



気付けばガタガタと震えていた。
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