色つきリップ〜紅い唇〜
部室のドアの横で、大野が着替えて出て来るのを待つ。
次々と着替えを終わらせた部員たちが部室から出て来てはわたしに挨拶をして体育館へ向かっていく。
後輩の部員を呼び止めて、わたしは聞いた。
「ねえ、大野はまだ着替えてる?」
「大野キャプテン、着替え終わってますよ。でもなんだかイライラしてて……」
「イライラ?」
「もー声かけられる雰囲気じゃないっすよ。今日の練習、どうなるんだろ……」
後輩はわたしに苦笑いを見せた後、『準備があるのでお先に』と言って走って行った。
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