色つきリップ〜紅い唇〜
「バカ……早くどけ」
わたしの上に覆い隠すような大野の体。背中で棚を受け止めた大野は痛そうに顔を歪めた。
「大野!!だ、大丈夫?」
「いいから、早くどけよ」
大野の下から這い出るように擦り抜けて、大野の背中に乗っかったままの棚を押し戻そうとした時、
「離れろよ!」
大野の怒鳴る声に驚いて、後ずさる。
棚の落ちて来た時の怖さと驚きで、体中が震える。
「……ッ、と」
大野は体を反転させて、両腕で倒れた棚を元に戻した。
「……だ、大丈夫?ケガは……」
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