15歳、終わらない3分間
そして同時に気持ちがわかる気がする。
私も日下さんが羨ましい。
それは以前から少し思っていたことだけれども。
彼女から話を聞いて、ますます思うようになった。
ただ“いいひと”なのではない、痛みを知っているからこそ、彼女の言葉にはきっと嫌味がないのだ。
日下さんと霧崎君の顔を交互に見て、ちょっと気持ちが暖かくなる。
きっと、私が考えていたほど、ひとって難しくないし。
きっと、色んなことを抱え込むのは、私だけじゃない。
そう思ってちょっとほっとしてたところに。
大庭君が「ん?」と呟いたのが聞こえた。
「乾は霧崎に憧れていた、と言っていたな。その霧崎は日下を羨ましいという。なら日下はどうだ」
何かを考えるかのように、眉をひそめて。
大庭君が日下さんに質問をした。
「え、あたし? いや……憧れなら弥八子だけど」
「ええっ!?」
その答えに誰よりも早く私は声をあげてしまい、顔に血が昇る。
私も日下さんが羨ましい。
それは以前から少し思っていたことだけれども。
彼女から話を聞いて、ますます思うようになった。
ただ“いいひと”なのではない、痛みを知っているからこそ、彼女の言葉にはきっと嫌味がないのだ。
日下さんと霧崎君の顔を交互に見て、ちょっと気持ちが暖かくなる。
きっと、私が考えていたほど、ひとって難しくないし。
きっと、色んなことを抱え込むのは、私だけじゃない。
そう思ってちょっとほっとしてたところに。
大庭君が「ん?」と呟いたのが聞こえた。
「乾は霧崎に憧れていた、と言っていたな。その霧崎は日下を羨ましいという。なら日下はどうだ」
何かを考えるかのように、眉をひそめて。
大庭君が日下さんに質問をした。
「え、あたし? いや……憧れなら弥八子だけど」
「ええっ!?」
その答えに誰よりも早く私は声をあげてしまい、顔に血が昇る。