ピュア *first love*



なおは、私を見てくる。私は気まずい顔をして、俯いた。


「でも……」

「大丈夫。本当に保健室に連れて行くだけだから」

「……じゃ、お願いね」

私はゆっくりと立ち上がって、彼の隣を歩いた。


手を添えてこなかったのはきっと、この間、私が彼を拒絶したから。



グッタリとした私を心配そうに見てくる彼。


「いつから具合悪かったの?」

「今朝から……」


今はまだ二人きりになるのが怖いよ……。


きっとまたあの話になるだろうから。


私の答えはまだ出てないのに……どうしよう。



< 149 / 340 >

この作品をシェア

pagetop