【短編】両想いにさす薬
ドアをあけて部屋に戻ると
さすがに和義が起きていた
「あれ~瞳
電話?」
「うん」
あいまいに
返事する
電話の話は
したくないから
バイト忘れてたなんて
言いたくないから
わざと話を変える
「やっと起きたの?
お昼かって来たんだよ」
マックのビニール袋を指していう
「ありがとー
あーハラ減った!」
2人でガサガサと
袋を開ける
和義と過ごしてるうちに
さっきまで感じてた自己嫌悪も
小さくなっていく
今日はせっかく2人で過ごすんだから
もう嫌なことなんて
忘れちゃえ