忘れたら…終。
どうしたものかと難しい顔をしている藍子を尻目に、
郁が駆け寄ってくる。


「あのねあのね、インターネットで調べたら、
 結構前の…15年位かな…それくらいに、
 私達の学校で自殺があったかもしれないんだって! 
 ……どうしたの?」

はぁ…全くこの子は…チョー天然ちゃんなんだから…


「だから~その事を今話してたの!」

すばやく突っ込んで、藍子との話しに戻る。


「ねえね、その西寮ってさ、旧共同寮の事だよね?
 明日さ、昼間は立ち入れないから、夜にいかない?」


「いいよ。面白そうだし」

「うん!怖そうだけど…愛子ちゃんの方が怖いから!」


おいおい…2つ返事でOKなのかい!
てか…郁!藍子が睨んでるぞイ!!

「よっしゃ!じゃ、今日はここでお開き~
 また明日ね~」
 

「うん!じゃ、またね!時間決まったらメールしてね!」


「ん。ウチはもうチョイ調べてくよ。また明日…」

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