また恋をした、その時に。


───って、帰りはどうして
私が後ろに男の人乗せて
自転車を走らせてるのよ。

「足が痛いよ……」

とか、
かなり驚きの発言なんですけど。




自転車の後ろに乗っている彼は

「気持ちいい〜〜〜」

なんて。
間抜けな声で言っちゃってさ。

しかもさ?何なの?

ぴったり頬と両手を
私の背中にくっつけちゃって。

やめてよ。




ドクン、ドクン。

………心臓の音が聞こえちゃうじゃんか

でも、憎めないな。

本当に子どものように純粋なんだから。


□□□


家に帰宅し、
リビングに顔を出すと

『突然、いなくなって…』
と、ママは呟いた。



今日は素直に謝ってみようか……

そう思えたんだ。


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