(仮)BLANK DAYS〜バスケット行脚〜
「ってか、この道でほんまにあってんのかいな」
黒かったザキのタンクトップは汗で濡れて濃い黒に変色していた。
って、結局は黒なんだけど。
「ちゃんと地図みてるから大丈夫だよ。それに、多分あともう少しで神奈川県に入るはず……」
後ろにいる俺たちを見ることもなく、ジョーは静かに息が切れることもなく言った。
「もう少しってどれくらいなんだ?」
さすがにもう体力の限界なんですけど。
そもそも俺たちの住んでいる場所は静岡は静岡でも神奈川寄りの静岡だったはず。
だったはずなのに、こんなに遠いものなのか?
電車だと2時間もあれば神奈川なのに。