____苺の季節____
第2章   夏

空の下

「いやー、あっちー!太陽の野郎、コロスって感じ」

章子ちゃんが、空を恨めしそうに見上げる。


「次の体育、テニスでしょ~?コートの上で目玉焼きになっちゃいそう」


早苗ちゃんも、机の上に置いたままの体育ジャージに顔をのせてため息ついた。


せっせと日焼け止めを塗ってる詩織ちゃんが手を止め言う。


「さっき職員室に行って聞いたのよ?不二子ちゃんに…、炎天下ですけど予定変更しますかって、そしたらこのくらい平気よって笑ってた、休憩と水分補給はこまめにさせますから…だって」


「え~、マジで~?」


章子ちゃんと早苗ちゃんは、机の上のジャージに更に埋まった。



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