「REAL」―あるアイドルの告白―
こんなとこにいつまでもいたってしょうがないから、高校を卒業して、イジメからようやく解放されたあたしは、この街を出ることにした――。

ここにいれば、また誰かと顔を合わせる度に、高校の時と同じ思いを味わうに決まってる。

結局、誰もあたしを助けてなんてくれなかった。

幼なじみ、仲間、友達……そんなもの、いらない。

あたしは、新しい場所で、新しいあたしになって、生きていく。

あんたたちは、せいぜいこの小さな街で馴れ合って、いつまでも「濡れ女」の話でもして、変わり映えのしない毎日をこれからも過ごしていけばいいじゃない。

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