光を背負う、僕ら。―第1楽章―
写真の中に写る、同学年だった子達。



通っていた小学校は、一つの学年にクラスが2クラスずつしかない。



だからここに写っているクラスが違う子達とも、ある程度仲が良い。



中にはクラスが二つしかないというのに、六年間一度も同じクラスになったことがない子だっている。



それでもみんな、仲が良かった。



それに、男女の仲だって他の学年に比べたらいい方だった。



男女問わずに一緒に遊べるということが、ある意味特徴的でもあり、長所だったのかもしれない。



私は順に、顔写真を眺めた。



みんな幼い。


でも、そこに写っている笑顔は変わらないようだ。



女子はみんな、変わった。



可愛いくなった子もいれば、美人になった子もいる。



今はこの頃と髪型が違うせいか、まったくの別人みたいに変化した子だっている。



女子って、少しのことでかなり変わってしまうものなのだ。



一方男子はというと、こちらも女子に負けないほど変わっている。



小さい体つきだった男子が、なんだかたくましくなった。



あたしより身長が低かった男子が、今ではあたしを見下ろすほどになった。



男子って変わるものだと、中学生になって実感した。




< 123 / 546 >

この作品をシェア

pagetop