光を背負う、僕ら。―第1楽章―



だけど、今はお母さんとの約束に囚われたりしないと決めていた。



「…いいの。 どうせ学園長にあの場で言われた時から、全てがばれちゃってたんだから。 それに……」



一度言葉を止めて、みんなの顔を見る。



誰よりも大切で、かけがえのない友達の顔を…。



「…それに、もうみんなには隠し事したくないの。
だってみんなは、嘘をついていたあたしにも優しくしてくれた。
嘘をついた理由があるって信じてくれた。
だからあたしも、みんなを信じたい」


「それって……どういう意味なの?」



流歌が不思議そうに尋ねてくる。



あたしはちゃんと言わなくちゃいけないと思って、話を始める前と同様に深呼吸をした。



「――みんなに、お願いがあるの」




例え秘密が色々な人にばれてしまったと言っても、まだその範囲は狭いはず。



だったらまだ、食い止めることは出来ると思うんだ。



これ以上、秘密がばれてしまうことを…。



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