光を背負う、僕ら。―第1楽章―



吹奏楽部でも、一番上手いと言っていいほどの腕前だ。



小春ちゃんはクラリネットを担当している。



フルートを担当しているあたしにはクラリネットのことはよく分からない。



だけど、それでも小春ちゃんのクラリネットの演奏は上手いと分かる。



それほどの実力だ。



それに小春ちゃんは鈴木先生と同じでいろいろな楽器の演奏が出来て、しかもそのどれも上手い。



だけど小春ちゃんが一番目立つ理由は、外見や性格だ。



スラリとした体型。


明るい色目のサラサラとしたショートの髪の毛。


透き通るような肌の色。


いつだって笑顔が似合う、調った顔立ち。



誰が見たって可愛いと言うだろう。



それに小春ちゃんは可愛いだけじゃなくて、美人と言える要素がある。



それに誰にだって平等に接していて、優しくて、サバサバとした性格をしている小春ちゃん。



だからこそ、一際目立ち、みんなに好かれるのかもしれない。



本当……あたしとは違う。



勉強でも、スポーツでも、音楽でも、外見でも、性格でも。



あたしとは……正反対な女の子。



あたしは小春ちゃんの方を見た。



すると小春ちゃんもあたしの方を見ていて、見事に目が合った。



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