光を背負う、僕ら。―第1楽章―
「ありがとう、二人とも。」




突然の言葉に、二人が驚く。




「ん…、何が?」



「いきなりどうしたの?」



「…ううん、なんでもないよ。」




わけがわからないといった表情をする二人に、あたしはただそれだけを言った。




いいの、ただそれだけで…。




「帰ろっか!」



と言うと二人は



「「…うん!」」



と明るく返事をしてくれた。



こうしてあたし達は昇降口を出て、学校をあとにした。





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